第二話『SAKURA〜WNo4 Cover〜/4U』
*この記事は投稿大会-001の二日目の記事です。
アローラ、岬サニーゴです。任意のナナシス楽曲の4Uカバーを考え続けた結果4Uの亡霊と揶揄されるようになりましたが、今回はちゃんと根拠のある曲について語ります。
亡霊と言われても、そもそもナナシスに触れたのがこの春なのでまだ生誕して一年経ってないはずなんですよね。寿命が短すぎる
※※※本記事には4U1stライブ(The Pres"id"ent 4U)だったりQOP書籍(EPISODE.The QUEEN of PURPLE)の最初の方の若干のネタバレと、EP. 4Uについての多大なネタバレを含みます。あらかじめご了承ください。※※※
まずはこちらをご覧ください。
どこからどう見ても4th Album「IT'S A PERFECT BLUE」のトレイラーですね。
それでは次は収録曲を見ていきましょう。
DISC 1 Summer Sky
01. Overture ~WITH A TINY BLUE~
02. MELODY IN THE POCKET/777☆SISTERS
03. 夏のビードロ☆シンフォニー/777☆SISTERS
04. ラブリー♡オンリー/SU♡SUTA(きゅうとな)
05. シトラスは片想い/Ci+LUS 06. アイコトバ/Ci+LUS
07. TRICK/Ci+LUS
08. 空色スキップ/Ci+LUS
09. SHOW TIME/CASQUETTE’S
10. マスカレード・ナイト/CASQUETTE’S
11. SCARLET/CASQUETTE’S
12. HEAVEN'S RAVE/AXiS
13. COCYTUS/AXiS
14. NATSUKAGE-夏陰-/777☆SISTERS
Ci+LUSとCASQUETTE'Sの曲が全曲入ってるのバグだろ
DISC 2 Rainbow Sky
01. Shooting Sky/セブンスシスターズ
02. 光/七咲ニコル
03. 花咲キオトメ/七花少女
04. スノードロップ/七花少女
05. マイ・グラデイション/七花少女
06. Fall in Love/SEASON OF LOVE
07. コドーモ・デ・ヒーロ/コドモ連合
08. LOVE AND DEVIL/4U
09. AMATERRAS/KARAKURI
10. アイノシズク/KARAKURI 2039
11. Departures -あしたの歌-/777☆SISTERS
12. リボン/777☆SISTERS
13. IT'S A PERFECT BLUE, THANK YOU
14. Across the Rainbow/777☆SISTERS
七花少女がSummer Sky追い出されてる事実だけで米が進む
DISC 3 Off Vocal Tracks ※未発表オフボーカル音源
01. Shooting Sky -OFF VOCAL- / セブンスシスターズ
02. SUN SUN SUN -OFF VOCAL- / Le☆S☆Ca
03. AMATERRAS -OFF VOCAL- / KARAKURI
04. 光 -OFF VOCAL- / 七咲ニコル
ちょうど切らしてた
DISC 4 Live Digest ※未CD化ライブ音源
4U 1st Live!!!「The Pres“id”ent 4U」より
01. メロディーフラッグ/4U
02. TREAT OR TREAT?/4U
03. SAKURA〜WNo4 Cover〜/4U
04. プレゼント・フォー・ユー/4U
The QUEEN of PURPLE 1st Live “I'M THE QUEEN, AND YOU?” より
05. Majesty/The QUEEN of PURPLE
06. THUNDERBOLT/The QUEEN of PURPLE
07. I AM/The QUEEN of PURPLE
08. DAYS/The QUEEN of PURPLE
t7s 5th Anniversary Live -SEASON OF LOVE- in Makuhari Messe より
09. FUNBARE☆RUNNER/777☆SISTERS
10. ミツバチ/Le☆S☆Ca
11. 花咲キオトメ/七花少女
12. AMATERRAS/KARAKURI
13. CHECK’MATE/NI+CORA
14. ハルカゼ〜You were here〜/777☆SISTERS
ライブ音源助か............
DISC 4 Live Digest ※未CD化ライブ音源
4U 1st Live!!!「The Pres“id”ent 4U」より
01. メロディーフラッグ/4U
02. TREAT OR TREAT?/4U
03. SAKURA〜WNo4 Cover〜/4U
04. プレゼント・フォー・ユー/4U
あ、あれ............?
03. SAKURA〜WNo4 Cover〜/4U
................................................
え、ちょっと待って、disc4よ…。
— 山下まみ@まみみ (@yamashita_mami) 2021年2月22日
4U単独でカバーさせてもらったSAKURA入っちゃってんだけど!
え、やば!え!うほほって感じ。
間違ってゴリラになりそう(はい?https://t.co/U4sjsDBZRq#4U広め隊 #t7s
スゥ............
うほほ!!!!うほ!うほ!!!!!うっほほほうほほ!!!!うほおおおおお!!!!!!!!!!!
ということでSAKURAを4U視点で見た場合の解釈をやっていきたいと思います。
そもそもSAKURAとは
H-A-J-I-M-A-L-B-U-M-!!から待望のWICTH NUMBER 4の「SAKURA」が登場!!
桜の様に儚く散った初恋を青春真っ最中の彼女たちが切なく、そして力強く歌い上げる。
777☆SISTERS内の4人ユニットWITCH NUMBER 4の2曲目で、未だに根強い人気を誇る楽曲です。
いわゆるアイドル曲としても捉えることができますし、メインで語られている儚く散った初恋を、例えば春日部ハルなら最初にアイドルになったときの気持ちに、角森ロナならセブンスシスターズが現役だったころの気持ちに重ねることができることが知られています。
この曲の"大人になって あなたを忘れてく"という歌詞はSAKURAの特徴的な部分だと考えています。そこで、本記事ではこの部分を特に深く解釈することを目指します。もちろん4U視点で。
解釈は自由
自明な結論
ここまで読んだ方でEP. 4Uを知っている人ならば、自然な帰結としてこう思うでしょう。
- 「九条ウメは角森ロナと同様にセブンスのファンだったから、きっとそれを理解した上で同じ気持ちでこの曲を歌ったんだろう」
- 「EP. 4Uで角森ロナや春日部ハルがワタシ・愛・forU!!を歌ったお返しが含まれているのかもしれない。九条ウメは不器用だし直接感謝を伝えることは苦手だから、こういう手段をとったのだろう」
こう考えたあなたは......
....................................................................................
正解!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
解釈は自由
より深淵へ足を進めよう
今回はもう少し深掘った考察をしていきたいと思います。足がかりとして使うのは、QOP書籍です。
4Uの話をするのになぜQOPの書籍?と思う方もいるとは思いますが、本書籍の第0章(EPISODE.00)の内容が4Uの3人を中心としたものだからです。
このEPISODE.00のあらすじを簡単に説明すると、時系列としてはEP. 4Uが始まる前の話。ガールズバンドとして頭角を現してきた4Uが更なる人気を集めるために、プロダクションの意向も汲み取り恋愛の曲を作ることになった九条ウメ。しかし彼女を含めて3人が3人とも恋愛の経験がないためいい歌詞が全く出てこない。そこで合宿を行うことになるが、曲はともかく歌詞が一向に改善されない。そこでなんやかんやあっていい感じに仕上がる。その曲を聴いたファーブが視点を引き継いでQOP結成の話に繋がっていく。みたいな?
この歌詞を改善する方法として、九条ウメは恋を別のものに言い換えることを行いました。結論を言うと恋を憧れに、初恋を初めて夢中になれたものに言い換えました。
Q. 九条ウメが初めて夢中になれたものといえば?
A.
(別解)
七咲ニコル
ということで、「初恋 = セブンスへの感情」であることが示せました。
解釈は自由
早く深淵の話しろよ
QOP書籍のヤバい情報
QOP書籍から、今回の解釈に役立つ部分を数点抜き出していこうと思います。
まずは、鰐淵エモコが曲のコンセプトを変えないのかと聞いた際の九条ウメの心象
ただ共感する歌詞というだけであれば、だれにでも当てはまるような、当たり障りのないことを書いてしまえばいいのだから。
しかし、それでは4Uの新曲として出す意味はない。皆無だ。
楽曲と一緒で、4Uらしさを出さなければいけない。
どんなに強烈な印象を残したって、一時の流行で終わってしまう可能性があるのだから、余計にありふれた言葉を並べるなんてことはできない。
次いで、九条ウメがふとエモコと一緒に楽器店へ行った時に見た映像を思い出し、その回想を強制停止した瞬間の心象
簡単に飽きられたり、忘れ去られてしまうような、そんな不甲斐ない存在じゃない。
いつまでもずっと、たとえどんなに時間が経ったとしても心に残る曲。
そういうヒット曲を飛ばし続ける存在になる。いや、なれる。
それくらいのポテンシャルが、自分やこの4Uというバンドにはあると信じている。
最後に、寝落ちした際に見た、夢に出た"誰か"からもらったインスピレーションを解釈するシーン
ドキドキと胸が熱く、激しく脈打っていた。
だれかの声が聞こえたような気がするけれど、それがだれかなんてわからなかった。
......?
だれかの声が聞こえたような気がするけれど、それがだれかなんてわからなかった。
これは??????
これらの情報とEP. 4Uの記憶によるまとめ
- 九条ウメにとってアイドルとは一時の夢、過ぎ去ってしまえばだれも振り返らない不甲斐ないもの
- 4Uは流行に左右されず永遠に評価され続けるもの、本物の音楽であるロックでアイドルと勝負をする
- 鰐淵エモコと佐伯ヒナはアイドルと敵対することはあまり乗り気ではない
- 恋愛の曲を作る際に夢に出た"だれか"の声を参考にした
- "だれかの声が聞こえたような気がするけれど、それがだれかなんてわからなかった。"ってつまり"大人になって あなたを忘れてく"ってことだよな......?
SAKURAの歌詞と比較すると......?
若干先走りましたが、これらの事実を元にSAKURAの歌詞を4U視点で解釈してみましょう。ここではメインミッションである1サビ後半部分に焦点を当て、抽象化された比喩表現を無理やり九条ウメのエピソードと紐づける作業を行います。
心に鍵をかけた
初恋はSAKURAになる
それでも咲き続けて
大人になって あなたを忘れてく
キーとなるのは「初恋 = セブンスへの感情」という情報です。それから生み出されるものが"SAKURA"で、その好きという気持ちを封印することを"心に鍵をかけた"と言っていると考えられます。つまり心に鍵をかけるとはセブンスを好きだと思わないようにすることであると思われます。
また書籍の情報より、セブンスへの感情から生まれた"SAKURA"は作中の「恋愛の曲」であると推測できますが、これは4Uの曲や歌詞など「九条ウメの音楽全般」と捉えることも可能であると考えられます。
そして、彼女が"大人になっ"たというのは単に成長や成功をしたとも言えますし、「一時の流行で終わってしまうアイドルよりも、永遠に評価され続けるロックこそ正しい」と考える永遠こそ優れているという価値観を持ったこととも言えます。SAKURAのこの部分は2度歌われるので1サビとラスサビで別の意味だと思ったりすると楽しいですね、解釈は自由なので。
以上をまとめると、この部分の歌詞は「セブンスに夢中だった感情」を押し殺し、夢中だったという事実と当時の心境を元に「恋愛の曲」を始めとする新たな曲を作る。それを繰り返し、「別の価値観を持ち、成長していく」につれて「押し殺したセブンスへの情熱そのものを忘れていく」、といった内容だと考えられます。
このSAKURAの「あなたを忘れてく」という部分は、「アイドルは永遠じゃない」という九条ウメの考えとだいぶ解釈一致しているように感じており、4Uカバーは大変すばらしいと思いました。
解釈は自由
4Uだからできる歪みポイント
SAKURAの他パートの歌詞解釈をするのも楽しいのですが、それを際限なくするとあまりに冗長になるため、ここではWNo4でなく4Uだからこそ生まれる歪み解釈を簡単に紹介します。
2番Aメロ
街を行き交う人波 早くまぎれたくて
去年の春に試したハイヒール
これ実は鰐淵視点らしい
2番Bメロ
動かない秒針が 壊れそうになっても
かまわない この願いが穢れていても
これ実は佐伯視点らしい
Cメロ前半
あの並木道 今年も色づきはじめる
花咲く刻さえも選べずに
WNo4だとこの並木道というのは比喩でなく本当の並木道で、その桜を見て自身の初恋をふと思い出し懐かしくなるシーンだと捉えるのが一般的ですが、4Uの場合は並木道をアイドル業界の比喩として捉えることが可能です。
つまり、"今年も色づきはじめる"のは密かに人気を集めてきた777☆Sのことで、"花咲く刻さえも選べずに"とは彼女たちアイドルの評価は所詮流行によって決まるという考えを表しているわけです。
これ実はEP. 4U当時の心境と同じらしい
Cメロ後半
幻のままでいいの
手のひらすり抜ける影 探してるひとり
その上でアイドルを"幻のままでいいの"って言うってことはさ......
そんなアイドルの中でもセブンスが一番だって思いたいってことじゃないのかな......?
"手のひらすり抜ける影 探してるひとり"ってことはさ......
777☆Sは手のひらをすり抜けない本物だったってことなのかな......?
解釈は自由
終わりに
本記事では、SAKURAの4Uからの視点による解釈を行った。
セブンスに対する感情が他とは異なる九条ウメだからこそできる解釈は、十分な新規性があると考えられる。こういった別の角度から解釈を行うことは多くの知見と歪みを得られるため、読者の方々や弊研究会会員のみなさんもぜひ取り組んでみてほしい。
SAKURAの他の部分の解釈は、大きく妄想が入っていることとWNo4の視点から変わる部分が少ないため、今回は省いている。いずれ何かしらで書くかもしれないが、今回の記事で十分満足したため多分書かない。
今後の課題として、今回行ったような4U視点での解釈を、他のナナシス楽曲に対し適用することが挙げられる。具体的には、星屑☆シーカー(SAKURAとの歌詞の関連性が十二分に存在している)や14歳のサマーソーダ(16歳の九条ウメにとって14歳の夏と言えば?)などの歌詞を解釈することは極めて有意義であると考えられる。
最後に、本記事の執筆にあたり精神的な支えとなってくれた魚晴ストロメリア六姉妹の妹達に感謝を記す。